実用性と軽量化の狭間で~野営装備はどの位削れるか

2018-07-23

 

知識と経験が増えれば、装備とリスクは減るという言葉がある。そして誰しも、キャンプの経験を重ねてくると、徐々に必要な道具とそうでないものが見えてくるようになる。

店頭での誘惑につられて、またネットでの情報に踊らされて買ったはいいが、実際にはあまり役に立たない、使えない道具類。また逆に、自分のキャンプスタイルが出来てくると、足りなかったものや、これがあればもっと便利、あるいは作業がスムースに、スピードアップするというような、本当に必要なものも浮かび上がってくる。

それが突き詰められてくると、荷物の多さと重さに辟易するようになると、どれだけ装備を減らせるか?という方向に考えが及ぶようになる。

そうした考えが浮かぶ頃には、経験値もそこそこ上がってきているので、野外で寝起きする際の多少の不便、不快さ(虫や雨濡れ、少々の不衛生など)には耐性がついてきている。
となると、それらから身を守るために必要な装備は省いてもOK,それよりも軽量、簡便さを優先するようになるのだ。

だが、そうなる一方で、快適さや実用性というものが損なわれてくることも事実だ。一例をあげるなら、虫の多い環境下で、軽量コンパクトだけれど虫の侵入を許すシェルタータープを使えば、場合によっては一晩中、眠れないかもしれない。

そんなシチュエーションに身を置いた際、密閉性のあるテントだったら、快適に眠れるのに、、と思うか、次回は虫除けを忘れないようにしよう!と考えるかでは、その後の野営スタイルに大きな違いが出て来ることになる。

用は、その人が装備に求める機能の合格ラインを、どこで良しとするかということになるので、この基準は人ぞれぞれだ。野外での経験値、個人の性格やこだわり、体力とそれに伴う運搬可能な荷物の量などなど、、


なので、どれが正解ということは無いのだが、ソロ野営に必要な最低限の装備がどんなものになるのか?というテーマは、常に話のネタに上がる永遠の課題でもある。ということで今回は、私の装備を例に、どこまで荷物の削減と快適性・機能性は折り合いを付けられるのか?という参考にして頂ければと思う。

尚、設定条件としては、温暖期(69月くらいの気温)、12日でのソロ野営とした。

まずは写真をご覧いただきたい。

解説すると、ザックの容量は22L、その外部に約1Lの水筒1本とサイドポケットに500mlのペットボトル(中身はウイスキー)、また小物類はメッシュベストに収納している。

ザックの中身だが、右側の円筒形の3本が、タープシェルター(3m×3m)、寝具(モンベル ダウンマルチブランケット#5)、インフレータブルエアマット(厚み30×全長1mオレンジ色のポーチは救急用品、その下はタオルと替えの下着類が1セット入ったコンプレッションスタッフサック。
一番下の銀色の棒が、シェルター設営用のテントポール(アライテント コンパクトポール
200㎝)尚、これらの装備が乗っているOD色のシートは、シェルター内部に敷くためのエマージェンシーブランケットだ。

次に左半分だが、これは食料と酒類となる。

私の場合、装備を削っても、焚き火で美味い酒を飲みたいので、この辺は削るわけにはいかない。アルコール類は缶ビール2本(350ml500ml)と、バーボンが約300mlほど入ったペットボトル。肉の塊は豚肩ロースのブロックで、ディナーのローストポーク用だ。
その上に見えるのは、MREという米軍の野戦用携行食糧。メインディッシュからドリンク、デザートやガム、スプーンやマッチ、ウェットティッシュなどまでが入っている。分量としても1パックで2食分程が賄える。尚、コップ兼調理器具として、水筒に被せて収納するキャンティーンカップを持参した。

これらがこのザックに収まるほぼ限界となった。重量は測ることが出来なかったので推測だが、8㎏程度と思われる。

最後にベストとそこに収納した小物については、、
・地図&レンザティックコンパス。
・エスビットストーブとその燃料
・マッチ&ライター(防水パック入り)
・トイレ用ロールペーパー(1/3巻)、洗浄用アルコールテイッシュ(いずれも防水パック入り)
・虫除け&ヘッドランプ(写真には写っていない)
・難燃性素材のポンチョ(焚き火の脇で眠る際の必需品!無論、雨具としても利用可能)

このほか、服装としては速乾性Tシャツの上にゴアテックス性の雨具兼ウインドブレーカー、アウトドア用パンツ、ミドルカットのブーツとキャップといういで立ちになる。

実際にこの装備で、渓流沿いの河原で一晩を過ごしているが、私の基準からすれば全く問題なかった。
タープシェルターは半開放型のダイヤモンドフライ(ご興味のある方はHP無料ダウンロードレポートを参照下さい)で、一晩中小さな焚き火を燃やしていたが、その煙が虫除けにもなり、蚊などに悩まされることも無く眠れた。
寝具のダウンブランケットも、#510℃±3℃前後の温度帯用)対応なので、気温的には十分な保温力があり、また何よりコンパクトなのが助かる。

マットについては人の好みがあるだろうが、今回は収納性を優先したので、折りたたみ式マットではなく、小さく丸められるインフレータブル式を選んだ。だが、こいつが思ったよりザックのスペースを喰った。
河原のようなゴツゴツした地面でない野営地が想定できるなら、厚さを30mmよりももう少し薄いものにして、嵩を減らすことが出来ると思う。

酒と食料については私基準なので、人によってはあまり参考にならないだろう。ただし、MRE携行食は写真で見る限り結構な寸法に見えると思うが、これの代わりにフリースドライやレトルト、缶詰などを持参したとしても同等またはそれ以上の重量と嵩になる可能性が高いことは、参考にしてもらえるかと思う。

そして、ザックへの収納の節約に貢献したのがメッシュベストだ。何やかやと細かくてその収納も散漫になりがちな各種アイテムをぴたりと収めてくれた。また、使いたい道具がすぐに取り出せる便利さも有難い。

また、意外に思われるかもしれないが、大型の刃物類は今回、携行していない。刃渡り10㎝程度のフォールディングナイフと、ワイヤーソーのみである。

テーブルや椅子、ランタンなど、快適性を求める装備はないが、それらは石や木、ローソクや焚き火で十分、代用となる。勿論、多少、重たさに苦労しても快適性を求めたいという方は、それも全然アリだろう。
今回の内容を見て、自分ならこれは要らないな、、あるいもっとコンパクトな別の品を持っているので、それに置き換えればより軽量化できる、、等々、色々シミュレーションしてもらえれば幸いだ。

あくまで基準は自分、そして、道具は野営という目的を達する為の手段であり、その目的が楽しいかどうか?ということが大事だと思っている。

 

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