キャンプ初心者の悩み

アウトドアやキャンプに興味を持った多くの初心者が、まず初めにぶつかる壁。
やってみたいという気持ちにブレーキをかけさせる悩みや問題とはなんだろうか?

・どんなキャンプ道具を揃えれば良いのか解らない、、
・始めたばかりの初心者が沢山の装備を揃えるのは金銭的に厳しい、、
・キャンプの知識も技術も無いので、やってみたいけど自分だけでは無理、、
・連れて行ってくれる人も、キャンプの経験がある友達も周りにいない、、
・クマや蛇、虫が怖い。野外で寝泊まりするのが不安、、

大方はこんな要素が幾つも重なり、一歩、足を踏み出すのに躊躇してしまうのではないだろうか。

キャンプは学んだり、練習の必要のない遊び?

同じアウトドアでも、登山やスキー・スノーボード、カヤックなどはスクールが山ほど存在している。
それに比べてキャンプは、初心者、その中でも特に大人が学べる場所が、探してみると驚くほど少ない。

試しに、インターネットで、”キャンプ教室”と検索してみて欲しい。
出てくるのは多くがアウトドアメーカーの主催するものや、子供向けに名付けられた”わんぱく〇〇キャンプ”とか、”夏休み△△冒険キャンプ”という程度。
しかも1、2泊ほどの、体験が主な目的の単発ものが殆どである。

つまり、基礎から応用まで継続して、大人のキャンプ初心者が学べるシステムというものは、一部の団体や組織が行っている例外を除いては、極僅かしかないのだ。

これには理由があると思われる。
それは、”キャンプは習うより慣れてもらうもの”というのが企業側の意識であり、道具は金になるが、ノウハウを教えることは商業的に儲からないというマーケット理論だ。

極端に悪い言い方をすれば、”これだけ道具が揃っていれば初心者でも大丈夫、後は勝手にやって”ということである。

数十年前のような、何度も練習を重ねないと使いこなせないようなキャンプ用品はとても少なくなった。
その代わりに、少し説明書を読めば誰でも手間いらずで、快適に使える道具が圧倒的に増えた。

むしろ、そうすることで入り口のハードルを下げ、多くのキャンプ初心者が参加しやすくなり、テントやウェアがどんどん売れるのだから、商売としては当然とも言える。

そして、簡単に扱える装備を大量に車に積んで出かけ、整備されたオートキャンプ場で1,2晩だけの非日常体験をする段階では、専門的な勉強を必要とする場合は殆どない。
それよりも経験を積み、慣れることが実際的で有効なのも事実だ。

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レベルアップと共に必要になる知識・技術

もちろん、それでも本当に基本的なキャンプ技術や、細かい野外のノウハウについては、初心者は身に付ける必要がある。

だけれども、マニュアル本やWebから得られる知識を自分で練習すれば、後は何とかやってやれなくはないというのが、現代の多くのキャンプ初心者を取り巻く実像だ。

確かに、他のアウトドアスポーツに比べ、キャンプ初心者が行う野営というものには危険要素が比較的少ない。

また技術的に練習を重ねてどんどん向上していくのが楽しいという要素に乏しいのも、キャンプ教室や講座の少なさの原因だろう。

しかしそれは、管理された環境のキャンプ場で、綺麗な芝生のサイトにテントを張って、BBQをして楽しんでいる間の話だ。

どんどんキャンプにハマり、向上心が芽生えてもっと高度な野営、より深い大自然の中に入り込みたくなった場合には、危険も増えるし、幅広いテクニックも必要になってくる。

そういう点では、キャンプにも学ぶべき内容は沢山ある。

初心者はそれらを習得することでどんどん活動出来る世界が広がり、出来る事が増えて、自分自身の成長に繋がる面白さを味わうことも出来るのだが、残念ながらそういったことを指摘してくれる人にも、機会にも巡りあうことは殆ど無い。

 

装備に偏り過ぎないキャンプを

キャンプ初心者が一生の楽しみとして野外で過ごすことを面白く、素敵なものだと感じる為には、初めの取っ掛かりが重要だ。

レジャーである以上、訓練や精神修養ではないのだから、心地良く、楽しい経験を味わうことは、その後またキャンプに行きたいと思う為に大事なことで、そのために装備を充実させることは構わないだろう。

だが、至れりつくせりのアイテムを沢山買い揃えないとキャンプが行えないというのでは、本末転倒だ。
もし、キャンプ初心者が、必要な正しい道具の種類とレベルを身に付けられる場があれば、不必要な出費を抑え、その分、何度もフィールドに出てもらう為の費用に回してもらうことが出来る。

また野外生活に重要で、またそれ自体がホビーでもあるクラフトワーク。
現場にあるものから必要な道具を作り出す発想力と創造力の面白さ、そのための基本的な技や知恵を学んでもらうことで、買う必要のなかったモノの収納場所にも困ることもなくなる。

そういったことを身に付ければ、オートキャンプでよく見られる、出かける度に一苦労な大量の荷物の積み込みや片付けもしなくて済むようになる。
そうすれば、野山へ向かおうとする気持ちのフットワークも更に軽くなるだろう。

無論、先に書いたように、基本的なキャンプのテクニックを身に付けることも大切だ。
上手に火熾しを出来るようになったり、風雨から自分を保護する為の技を学ぶなど、自然の中での身の施し方を学習することは、普通のオートキャンプに慣れて、少しハードなレベルを目指す段階ではもちろん、短期間しか野山で過ごさないキャンプ初心者であっても欠かせない。

 

いつの時代も、最も頼りになるのは”仲間”

そして、キャンプ初心者にとって道具以上に重要なのは、リードしてくれる仲間、自然の中で頼れる先輩、安心して身を寄せ合える友人だ。

彼らが一番心の底で感じている恐怖は、ウィルダネスに身を晒して過ごすことへの不安、安心して快適に眠れて、食べられるかどうか、ということに尽きる。
相反するようだが、キャンプに非日常を求めながらも、日常生活に近い快適さで過ごしたいとも願っているのだ。
だからこそ、その願望を少しでも叶えるべく、キャンプ用品メーカーは道具類の開発に力を注ぐのである。

しかしながら、どんなに良いグッズを揃えようとも、不慣れなアウトドアにおいて、自宅のベッドで眠るほどの快眠を得ることは、キャンプ初心者には不可能である。
それは道具の性能うんぬんの問題ではなく、経験の差と、置かれた環境に対する気持ちの問題だからだ。

 

想像してみて欲しい、自宅の建物と家具一式を山の中にそっくり移して過ごすとしたら、どんな気持ちになるかを。

屋根も壁もあってしっかり身を守ってくれる家の安心感は、テントとは雲泥の差だろう。
布団も、街中で毎晩寝ている時と肌に触れる感覚は変わらない。

だが、一歩外に出れば、そこは漆黒の闇に包まれた森。獣が潜んでいて、いつ窓を破って侵入してくるかも解らない。
森をざわめかせる風の音や、遠くから聞こえる、何かわけのわからない鳴き声が神経をささくれさせる。

 

幾晩かそういった状況で過ごしてしまえば、そんなものは気にならなくなるのだが、未体験のうちはどうしても慣れず、緊張が抜けない。
見知らぬ場所、自分の生存が脅かされる可能性のある状況では、本質的には気持ちが不安定になることは誰でも納得する所だろう。

そうした環境で道具の性能以上にキャンプ初心者である自分を落ち着かせ、安心させてくれるのは、傍にいてくれる誰かであり、経験と知識を備え、自然の中で生きていく能力を身に付けた、頼りになる仲間なのである。

都会でも何かの際には家族や友人知人に助けを求めるように、海山川ではその場所での生活に長けた先達と一緒にいることで、生命を持続させることが可能になり、さらにアドバイスを受けることで、より楽しく快適にキャンプ生活を過ごせるようになるのである。

 

 

キャンプの本質を理解し、本当の楽しみ方を知るために、大人のキャンプ初心者だからこそ、理論立った付け焼き刃でない勉強をして欲しいと思っている。

そして、野外に出かける事のできる、一生の仲間を見つけられたら、人生はかなりハッピーになるだろう。

 

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