焚き火料理のコツは“熱反射”にあり

2017-06-13

 

まずはこの写真を見て欲しい。

焚き火の脇に置かれた、逆四角錐の金属の箱。
その中に置かれたパンは、今まさに、美味そうな色に焼きあがっている。

ま、これを見ただけで、何をしているか、おおよそ見当はつくと思う。

この器具はリフレクターオーブンと呼ばれるものだ。

熱を反射させて効率良く熱エネルギーを集め、溜め込むことのできる形状。
(この製品はこちらのサイトで販売されており、通販でも購入できるようだ)

その結果、内部の温度が上昇し、同時に熱を反射させることで、食材の裏側まで焼ける。

 

写真はきちんと作られたものだが、原理としては上記のような簡単なもの。

なので、ぶっちゃけ、煎餅の空き缶やブリキの一斗缶でもDIY出来る。
(実際、家にあったロゴスの焚き火台の大小を組み合わせたら、代用できそうだったので実験してみようと思っている)

 

野外でパンやローストビーフ、ケーキなどが焼けるということ。

それ自体はダッジオーブンや、焚き火台と組み合わせて使うかまど等でも可能だ。

それよりも、このオーブンの最大のアドバンテージは、持ち運びし易いということ。

折り畳めばバックパックにも収納可能で、軽量なので、車以外の交通手段でも負担が少ない。

 

そして、焚き火のサイドに設置して使えるので、熱源を占領してしまわないことだ。

煮込んでいるシチューの出来上がりに合わせて、パンを焼いてみたり、、、という同時調理が可能にになる。

 

 

熱を反射させ、そのエネルギーをなるべく漏らさず、最大限の効率で使おうという発想の野外調理法は、他にも幾つか見られる。

太陽エネルギーを利用した、環境に負荷が少ない“ソーラークッカー”

内側にアルミフォイルを貼り、温度を逃がさない構造の“段ボールオーブン”

などだ。

 

どれも、アルミなどの金属を使うことで、ボディ自体の蓄熱能力の弱さをカバーしている。

これは、ダッジオーブンがその肉厚な鍋の素材で熱を保持しているのとは対照的だ。

 

と、ここであることを思いだした。

先日の焚きトレーニングキャンプで、参加者の一人が、自分の作ったかまどの内側に、程良い窪みがあるのを見つけ。こんな事を言っていた。

”あー、ここの穴に食材置いて焼いたら、すごく良さそうだ~”

見てみれば、石で組んだかまどの奥の隅に、握り拳大の窪みがある。

ちょうど1人前のパン生地やロースト肉の塊、空き缶ご飯などに良さげなサイズ。

惜しいのは、燃え盛る薪の奥に位置しているので、食材を自由に出し入れできない点だ。

 

焚き火を行う際に、かまどを組むという行為が行われなくなっている。

その為、かまどの意味を知らない方も多い。

これは直火禁止の大きな弊害だと思うが、それは置いておき、その最大の目的は何かと言うと、、、

“熱の反射・保持”

ということだ。

 

石はリフレクターオーブンの金属素材ほど効率良く、熱を反射する事は無い。

が、その代わりに石自体が熱くなり、かまど内部の温度を高く、そして安定して保つことが出来る。

これにより、多少、焚き火の炎が小さくなろうが、風が吹こうが、安定した熱量を確保し続ける事ができる。

ということは、食材を安定して長時間、熱する事が可能ということに繋がる。

 

ボディ自体に厚みが無い為、熱を蓄える事が出来ない焚き火台やBBQコンロには真似のできない、石組かまどのアドバンテージがここにある。

これは焚き火料理ではとても重要なこと。

失敗の原因の多くは火力が強すぎて食材を焦がすか、逆に弱過ぎて十分に火が通らないというものだ。

例えば、米の炊飯で良くあるのが、火力が安定しないまま鍋を火にかけ続けてしまい、水分が飛んでしまうこと。

火が大きくなったり小さくなったりを繰り返していると、生煮えになることがある。

 

また、ローストビーフなどのような厚みのある素材の調理では、じんわり弱い熱を、ある一定時間与え続ける事が必要。

しかし、先ほど言ったように、火力にムラがあると表面だけが焦げて中は生。。ということになりかねない。

 

焚き火を上手に、料理の必要に合わせて一定の火力をキープし続けられる。

そうした燃やし方が出来るならば、このような心配は無い。

しかしそれが困難ならば、ミスを防ぎ、美味しく料理を作るためには、この熱の反射と蓄熱を利用するのがポイントになる。

 

焚き火の火力調整は、野外料理の成功に大きなポイントであり、また難しい作業だ。

調理法に合わせた火加減が難しいならば、この熱反射&蓄熱を利用すれば、殆どの場合上手くいくので、試してみてもらいたい。

 

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