ソロキャンプでのタープと焚き火術

2019-10-16

 

ソロキャンプと言えば一昔前までは、テントのみでタープ無しのスタイルが主流だった。晴れれば星空の下で過ごし、雨が降ってきたらテントの前室で、ガスバーナーで簡単な食事を作っておしまい。今でもよくテント泊登山で見られるような姿が一般的なやり方で、ソロでテントもタープも張るというパターンは少数派だったし、少人数用の小さ目なタープ自体もあまり製品化されていなかったように思う。

それが最近はコンパクトなタープが増えたせいもあってか、テント+タープでのソロキャンプスタイルが当たり前になっている。数年前から流行の小川張り(タープとテントを接続して張る方式。雨に濡れずに行き来できる)はその象徴だろう。

だが、私はソロキャンプの究極のスタイルはタープだけだと考えている。

何が正解であるかは各々考え方が違うので一概には言えないが、装備の量、設営撤収の手間、使い勝手などからして、これまでの経験上、最もベストに近いのがタープ泊なのだ。

何故、タープ泊なのか?

タープ泊の最大のメリット、それは軽量コンパクトさと焚き火ができることにある。

オートキャンプで使用されるような大きなタープとテント、それに対して小型のタープを比較するとしたら、これは戸建て住宅vs.ワンルームマンションのようなものだ。

タープは食事をし、みんなで語らい過ごすリビングで、テントは寝室に当たる。そう考えると、大型のタープとテントは一軒家のリビングとベッドルームに相当するが、小さなソロ用タープでの宿泊は一人暮らしのマンションと同じで、その下で過ごし、食べ、眠り、全てが手の届く範囲で賄える。

この小回りの良さと、焚き火という熱源を傍で炊けるというポイントが、一人で寝起きする際の大きなアドバンテージになるのである。

タープの特徴とその様々な設営方については”タープシェルター張り方マニュアル”を参照ください

タープ下での焚き火の扱い

さて、ソロキャンプの際にテントを使うのであれタープ泊を行うのであれ、よく話題になるのが、タープの下で焚き火をして燃えないのか?という話だ。

タープは主な素材がほぼ、ナイロン等の化学繊維で作られているので、どうしても火に弱い。またいきなり燃えるところまで行かなくとも、ちょっとした火の粉や熱で溶けたり穴が空いたりという心配は、誰しものアタマをよぎる話ではある。

例外的に熱に強い綿とコットンの混紡素材のタープも市販されているが、この生地は重いという弱点がある。同じように最近流行りの軍幕も、ガッチリしたコットンなので重量がある。これらは車でのソロキャンプであれば問題ないだろうが、バックパックでの野営旅となれば選択肢の範囲外だ。

というよりも、基本的にこれらの問題はグッズ側で何とかする話ではない。
極論だが、上手く焚き火を燃やせばタープは燃えない。不必要に大きな炎を出すからタープが燃えるのである。また同様に、火の粉を出すから穴が空くのである。

特にソロキャンプであれば大きな焚き火は必要ない。自分一人が野外生活を送るのに必要なだけのエネルギーを得られる燃やし方をすれば、それで十分なのである。

それを理解せずに不必要に炎を上げれば、燃料を無駄に消費する。それは結果、薪集めにも余計な時間と労力を費やす結果になる。これは特に、薪も現地調達のブッシュクラフターなどには重要な問題だ。

火の粉を出さずに火を燃やすには、小枝などの細かい燃料を出来るだけ燃やさないことだ。
これは火おこしの際にはある程度仕方がないことだが、燃焼具合が安定してきたらなるべく早く、燃料を太い薪にチェンジして、安定した燠を作ってしまえば、火の粉はほぼ上がらなくなる。

事の解決策をハード(タープの素材)に頼るのではなく、ソフト(焚き火の扱い方やタープの設営方)で何とか出来るようになれば、応用が利くようになる。
道具も軽く、少なくて済むようになるし、他の代用品(例えばブルーシートなど)でも同じことが行えるようになる。

これはタープと焚き火の話に限らない話だ。他の問題が出てきた場合でも、何とか解決して結果を出せるようになるチカラ、要は発想力と応用力の問題であり、野外で過ごす人間が身につけておくべきマインドだ。

 

ソロ向けのタープ設営方

最後に、私が好んで設営するタープのスタイルが、通称ダイヤモンドフライと呼ばれる張り方だ。タープシェルターの張り方の中では定番なのでご存知の方も多いと思う。

やはりこの張り方が王道として選ばれているのは、張り易さや室内空間の広さに加え、焚き火がしやすいということがあるだろう。

支柱が支えるタープのトップは背が高く、焚き火の炎からも距離が取れる為に燃えにくい。

そして、このトップが庇のようにやや斜めにせり出しているので、多少の雨にも火が消えにくい。
タープを張る際には風向きを考えて開口部を風下にするが、そうすることで風に乗って落ちてくる雨粒も、この庇の真下に落ちずに焚き火を避けてくれるという訳だ。

ソロならではの利点も多いタープ。その特徴を理解することで、より一人での野営が楽しくなるので、是非チャレンジしてもらいたい。

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