大人向けキャンプ・焚き火・アウトドア体験創造集団「週末冒険会」
コラム

生き抜く技としての焚き火-野外料理に向いた焚き火

キャンプに出掛けた時、人は何の為に焚き火を燃やすのだろうか?

楽しい遊びとして?癒されるから??確かにそういう目的で燃やす火もあるだろう。
燃やすこと、それ自体をホビーとして楽しむ為だと言うのならば、この話は貴方には関係ない。

だが、生き残る術への欲求として野外で寝泊まりすることに関心があるのであれば、本コラムは参考にしてもらえると思う。

野営で焚き火を行う本来の目的は、野外で生きる為に無くてはならないエネルギーとしてだ。

寒い冬、体を暖めてくれる焚き火。食材を美味しく、安全に調理する焚き火。明るく暗闇を照らし、心細さを拭い去ってくれる焚き火。

焚き火のための焚き火ではなく、野外での衣食住を確保してくれるのが、生きる為の焚き火だ。そして気持ちを穏やかにしてくれて、森の中、一人きりで過ごしていたとしても安心することが出来る。

なので、私はいつも、冒険会のイベントに参加して頂くメンバーに、こう伝えている。

焚き火は野外で生きる為の最も重要なインフラ” であると。

 

野外生活に焚き火を活用するには、次の3つを考える必要がある。

これらに適した燃やし方、火の扱いというものをすることで、生活の道具として焚き火を便利・効果的に使うことが出来るようになる。

・料理 ・暖房 ・照明

このトピックは奥が深く、一気に語れないので、今回から3回に分けてご紹介しようと思うが、まず1回目は、調理する為の焚き火について書いてみようと思う。

なぜ野外、特に焚き火を使ってだと料理がしにくいのかを考えれば、主な理由は火のコントロールが難しいから、、ということになる。

燃え上がる焚き火の炎は熱く、近くで鍋やフライパンを扱うのが怖い。また火力調節が上手くできなくて、つい食材を焦がしたり、あるいは逆に煮えるまで時間がかかってしまう。。というのが大方のところだ。

扱いにくい焚き火を使った野外料理を成功させる為に最も大事なこと、、、それは

たっぷりとした燠火を準備することだ。

それも、細い小枝ではなく、出来るだけ太い薪を燃やして作ること。そうすることで、市販の炭を燃やしたような状態に持っていくことが出来る。

 

燠火はそれ自体からは炎が上がらず、しかし安定して強い熱を発生し続ける。そして、遠赤外線を大量に放出することで、物体を効率的に加熱してくれる。

この燠を使うことで、沸かす、煮る、焼く、炒める、、、等々の各種調理法が可能だ。何かを煮込んだり、湯を沸かしたいという場合は、熾火が長時間、安定して熱を加え続けてくれる。

勿論、燃えている炎を使っても、料理をすることは不可能ではない。水を沸騰させたり、カレーやシチューを煮たりという調理法であれば、雑な火加減でも全く構わない。焦げ付き易い食材が入っている場合はともかく、それ以外は、適当に火に掛けておいても、汁物はそのうち勝手に沸いてくれるからだ。

問題は、繊細な火加減が必要な調理法、特に最も技術が必要な”焼く”という作業では、この燠火がとても重要になる。

”強火の遠火”という、昔から言われる魚の焼き方の大原則があるが、これは肉も、BBQの野菜でも全く同じことで、遠赤外線で加熱することでふっくらジューシーに焼き上げることが出来るのだ。

これが炎に食材を直接ててしまうとどうなるか?外側は焦げ、中は半生、、という状態になってしまうのである。

肉や魚を上手に焼く方法については⇒魚の串焼きを上手く料理するには、、?

 

尚、よく鍋や薬缶を吊るすためのポットハンガーなどをわざわざ制作している人を見かけるが、私に言わせればそんなものは必要ない。

燠の上に直接、調理器具をドンと置いてしまえば良いだけだ。その方が無駄なく熱を受けることが出来て効率的だし、料理に係る時間も少なくて済む。

ハンガーの目的は火と鍋底の距離を調整することで、火加減をコントロールすることだが、火力調整は燠をいじることで十分可能だ。

それに実際のことを考えてみても欲しい。そもそも吊るした鍋底に、炎が上手く当たるように(しかもずっと)火を調整する方が難しいのではないか?ということを。

ということで纏めると、、

・野外料理を上手にこなすには、焚き火のコントロールが出来るようになること。
・コントロールし易い火にするには、たっぷり燠を作っておくこと。

 

焚き火による調理は、ガスバーナー等では出せない、独特の旨味を料理に加えてくれる。
それもこの燠火がもたらしてくれる、野外ならではの楽しみだ。

焚き火料理が上手にできるようになったら、貴方のキャンプの質は大きくレベルアップすることを約束する。

 

焚き火、寝床、水、方角、、、野外で生きる力を学ぶ
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