ソロキャンプでの寒さ対策

2019-01-17


ここ数年、冬のキャンプを楽しもうとしているキャンプ好きがかなり増えている。
一昔前までは冬のキャンプなど、冬山登山をやる人か、よっぽどの好き者キャンパーでなければ行わなかったが、最近は小さい子供を連れたファミリーですら、雪の中でテントを張っている光景を見かけるのは珍しくなくなった。

またそのニーズを受け入れるキャンプ場側も、電源付きのサイトでならば、ホットカーペットや電気こたつが使えて、楽しい雪の中のキャンプが遅れますよ♪なんて謳い文句で宣伝しているのは珍しくないし、アウトドアメーカーもテント用薪ストーブや野外用灯油ストーブなど、ニッチな冬アイテムのラインナップに力を注いでいる様子も見られる。

だが、それでも大方のキャンパーにとって、寒い時期のキャンプに対する抵抗感は根強いものがある。
冷蔵庫より寒いマイナスの世界で週末の24時間近くを過ごすというのは、興味や憧れをはるかに上回る不安と恐怖が伴う。

そして特に、少ない装備でのソロキャンプともなれば、暖房器具や、暖かいが大きくて分厚い寝袋などは運べないので、さらに夢は遠のいてしまう。

もちろん、大枚をはたいて高級なダウンの寝袋を買うことが出来る方ならばそれも不可能ではない。しかし今度は、そんな極寒用の寝袋、年に何回使うんだ?という話になり、購入価格を実際にキャンプで寝泊まりした回数で割ったら、1回当たりの値段が、その辺の温泉旅館に泊まれる金額だった、、なんて話になりかねないのである。

なので、今回は、ソロで、なるべく道具を使わないで冬キャンプを暖かく過ごせるアイデアを幾つかご紹介したい。
尚、以前のコラムでもキャンプでの寒さ対策について書いているので、こちらも併せてお読み頂ければより参考になるかと思う。

冬キャンプを暖かく過ごす為の小ワザ
焚き火で暖を取る時のポイント

 

1、寒さの原因と理屈

まず、寒さの原因となる理屈を考えてみたい。原理を知ればその対処法はアイデア次第だ。実際のキャンプの環境や使える資材を組み合わせて、有効な寒さ対策を考え着くことが出来るかもしれない。

第一に気を付けたいのが、野外では、体が冷えるとその熱を取り戻すのには、多くの燃料や資材、道具が必要になるという点だ。なのでまず、冷えた体を温める前に、自身の熱を逃がさないことを考える(保温)ことが重要だ。その上で、何らかの熱源から熱を受ける(加温)、そして受けた熱を逃さない工夫が必要になる。

人間が体温を失う原因には、以下の4つがあると言われている。

1、濡れ
2、風
3、熱放射
4、熱伝導

濡れは水分(雨や汗)が蒸発する際に熱を奪うので、野外では濡れないようにすることがまず第一。雨に濡れないよう雨具をきちんと着る、運動や作業時には汗をかかないよう、一枚上着を脱ぐなど。また、もし濡れてしまったら、タオルで拭く、着替えるなどして、その水分をいち早く除去することだ。

風(対流)に体を晒すことでも体温は奪われる。なので、風が当たらないよう、テントやシェルターなどを利用したり、物陰にキャンプサイトを位置させるなど、風を遮れる環境に身を置くようにする。加えて、防風性能の高い上着(ウインドブレーカー等)を上着の一番外に着用することで、より効果が高まる。

熱放射は、体が持っている熱が文字通り、体表から放射されて失われることだ。これを防ぐ為に、普通の生活でも衣服を身に着けている訳なのだが、野外環境であればより保温力の高い衣類とその組み合わせで、熱を閉じ込め、逃がさないようにすることが必要になる。(寒い時期の野外での服装については、こちらを参照)
併せて、何かしらの熱源(キャンプならばホッカイロ等)で加温するとより効果的だ。

熱伝導は、冷たいものに身体が触れることで、そこから熱が奪われることだ。冷たい地面や雪の上などに直接、あるいは薄い敷物だけで座ったり寝転んだりすれば、急激に体温は損なわれる。なので、断熱材となるものを十分に敷くことで、熱伝導による冷えは食い止められる。

以上、4つを簡単に纏めれば、水分を取り除き、風に当たらない工夫を行い、体温を閉じ込める衣類を着て、冷たいものに触れないようにするということになる。

その上で、防寒のアイデアを次にご紹介する。

 

2、寒さを防ぐアイデア

・医療用ゴム手袋で揮発を防ぐ
水分が蒸発する際の気化熱が体温を奪い、寒さを感じるのであれば、その理屈をシャットアウトして、蒸発させないければ良いということになる。医療用などの薄い、ぴったりとしたゴム手袋がドラッグストアなどで売れらているので、これを手にはめて、その上から通常の防寒用グローブなどをすることで、蒸れによる冷えを防止することが出来る。

・爪先の湿りはよくもみほぐして、ベビーパウダー、毛糸の靴下
足元の冷え、特に爪先が冷たくなって眠れない経験は誰でもあると思うが、野外でこれを何とかするには、就寝前、足にベビーパウダーをまぶして良くマッサージして温めてやると共に、湿り気を飛ばしてやる。そうしてからウールの靴下などを履いて保温すると快適に眠れる。

・テントは小さめが暖まりやすい
テントの中の方が暖かいと考えがちだが、外気温との差はあまり無いのが事実だ。実際は2~3℃程度の違いになるのだが、それよりもテントの方が暖かく感じるのは、風が直接体に当たらないことによる。そして、テント内の空間が少なく、熱源となる人間が占める割合が高いほど、テント内は暖まりやすい。

なので、窮屈にはなるが、寒い時期のテントは小さめのほうが暖まりやすい。もしソロ以外で仲間や家族と同じテントを使えるのなら、より効果的だろう。

・寝袋はマミー&封筒のネスト
先ほども書いたが、暖かくてコンパクト、しかし高価なダウンの寝袋は使用頻度や保管の面から見て、多くのキャンパーにとっては手が出し辛いものだ。
けれど、安価な封筒型の寝袋の中へ、そこそこ保温力のあるマミー型の寝袋を入れて使うことで暖かく眠ることが出来るようになる。そうすれば封筒型は夏の時期、マミー型は春や秋のキャンプでそれぞれ単独で使うことが出来るので、経済的にも無駄がない。

・ザックに足を突っ込む
昔から登山する方には広く知られている方法ではあるが、就寝中に一番冷える足元をカバーする方法として、リュックサックの中身を全部出して、その中に寝袋ごと脚を突っ込んでしまうという方法がある。同様の発想として、寝る際に脱いだジャケットなどのジッパーを全て閉めて、裾の方から足を入れるのもアリだろう。

・瓶、焼き石を利用する湯たんぽ
夕食で飲んだワインや日本酒の空き瓶に沸かした湯を入れてタオルで包み、湯たんぽとして利用することが出来る。また両手で抱えられる程度の石を焚き火で焼き、同様に布でくるんでも同じような効果が得られる。但し、水を含んだ石を焼くと破裂することがあるのと、焼けた石はかなり高温なので、注意して扱うこと。

・寝袋をガバッと拡げない
夜間にトイレなどに起きた際、寝袋から抜け出ようとして、ジッパーを大きく開いてしまうと、折角暖まった寝袋内部の温度を逃がしてしまうことになる。なので、ガバッと拡げずに、出来るだけ開口部は小さくなるよう、そろりと寝袋に出入りしよう。

・プチプチをマットに活用
一般的な銀マットなど、薄めのキャンプ用マットを冬キャンプで使用すると、背中が冷たくて眠れないことがある。これはマットの断熱性能の低さが原因だが、だからといって必ずしも高額な冬山対応のマットを買う必要はない。
代用品として、ホームセンターや100均で売られている梱包用のプチプチクッションを、いつものマットの下に敷くことで、かなりの断熱効果が得られる。敷く範囲は首から腰下くらいのエリアで良いので、その面積のプチプチを切って丸めていけば、多少嵩張るが、殆ど重量オーバーにもならず、何より安価に済む。

・体の両側に荷物を置いて、断熱材
テント内でも、そのまま焚き火の脇などで眠る場合でも、体の側面に何か荷物を置くことで断熱材代わりとなり、多少の防寒効果を得ることが出来る。
特に外でそのまま眠る場合には、風上の体の側面にリュックサックなどを配置して、風下側に焚き火があると一層効果的だ。

これらのアイデアはどれも、一発で寒さを凌げるといったものではないが、知っているだけで、大した道具も要らず、誰でも簡単に実行可能なものだ。
そして、こうした寒さに対する備えと知恵を持つことが出来さえすれば、寒い時期でもキャンプを楽しむことが可能になる。

まだまだ寒いこの季節、冬キャンプを考えているのであれば、是非チャレンジしてみて欲しい。

 

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