前回は、基本的な避難グッズを揃えるにあたっての考えを書いてみた。
⇒キャンプ道具を防災用品に活かそう(上)
今回は、基本に加えて準備すべきものについて考察してみる。
前の記事で書いた、生きる為の3要素である衣食住が揃ったら、次に必要になるのが、
”移動、情報、安全・衛生管理”
といったもの。
日常生活でも、電気やガス、水道といった生命維持の為のインフラの次に世話になっているのが、以下のようなものになる。
・電車や車 (移動手段)
・携帯電話やインターネット (通信・連絡方法)
・警察や消防、病院 (安全、衛生確保)
これらが具体的にどういう内容かというと、例えば以下のような事項になる。
・崩壊した自宅からどこへ逃げる?地図は?
・瓦礫を踏んでも大丈夫な靴は??
・移動中や避難先で、余震から身を守るヘルメットや防災頭巾は??
・どこが今どんな状況か、情報を手に入れるためのラジオはある?
・救援を呼び、家族や会社に連絡するための携帯は?充電器は??
・現金や通帳を泥棒から守るための手段は?
・逃げる途中や避難先で犯罪から身を守るには??
・怪我や病気に備えるための救急キット、持病の薬は?
・赤ちゃんや老人がいる場合の衛生必需品は?
寝て起きて食べてという、最低限の生活が確保された次に考える事。
それは、今の環境を、より安全で快適な生活にグレードアップしたいという、自然な欲求だ。
生命があるだけの状態から抜け出し、少しでも文化的な生活をする。
その為には、今いる場所から移動し、安心できる環境の下、皆で連携していく必要が出てくる。
その時に必要なのが、移動、情報、安全・衛生管理という訳だ。
これらに必要な装備は、通常のキャンプ用品には含まれていないものが多い。
よって、新しく買い揃える必要がある。
多少の出費はかさむが、後で後悔しないよう、きちんとしたものを買い揃えるようにしたい。
具体的に何を用意するかについては、専門書が数多く出版されており、またネットに情報が沢山出ているので、検索してみてほしい。
救援が来るまで概ね3日間、持ちこたえられるよう準備する。
これは防災用品を準備する第1の目安と言われている。
しかし、東日本大震災では、孤立した半島などの地域で3日以上、助けが来ない地域もあった。
そのような特別な場所に住んでいる場合には、避難袋とは別途、長期のサバイバル生活への備えをする必要があるだろう。
しかし、基本的な考えとしては、3日から5日間程度、自分達だけでやっていける備えをしておいて、後は救援に頼るというのが、現実的な準備の目安だと私は考えている。
でないと、際限なくあれこれ準備しなければならなくなり、キリが無くなってしまう。
(無論、懐にも備蓄場所にも余裕があれば、多くの資材を準備をするに越したことはないが、、)
日本は地震大国と言われて久しく経つ。
この国で暮らすなら、地震は夏のゲリラ豪雨や秋の台風と同じく、必ず自分の身にも降りかかる災害な筈。
どこか他人事、根拠も無く、自分は大丈夫と思ってしまってはいないだろうか?
危機管理は保険だ。
準備をして、使わなければそれは無事、平和な証拠。
あなたも、生命保険や車の保険には加入してるのではないか?
余分なことにお金を掛けたくないのは当たり前。
そんな備えにこそ、いつものキャンプ用品を活用することは、無駄なく上質な装備を揃えられる、賢い選択だ。
この週末にでも、倉庫や押入れで寝ている道具達を、ちょっと纏め直してみるのはどうだろうか?
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