大人向けキャンプ・焚き火・アウトドア体験創造集団「週末冒険会」
コラム

キャンプの夜を楽しむ星空ウォッチング

先週のいつだったか、夕刻に車で都内を走っていると、ビル群の間から赤い月が見えた。

建物の間に、今しがた登場したぞとでもいうふうに、低い位置で赤く輝くその姿。
少し不気味で、何か良くないこと、怪しげな出来事が起こりそうな予感に囚われそうになる。

 

この現象、科学的にはしっかりした理由が明らかになっている。
月の高度が低いほど、月の明かりが通過する大気の層が多いことがその理由だ。

水平線や地平線に近い場所に浮かんでいる月の光は、大気を通過する距離が、高い位置にある時よりも長くなる。
すると、大気中の塵や埃、水蒸気などの影響により、月の光は減光されてしまう。

波長が短い光は、遠方まで届くことが出来なくなる。
その逆に、波長が長い赤い光は遠方まで到達してくる。

結果、月は高度が低いほど暗く、赤っぽい色になる(朝日や夕日が赤いのも同じ理由)

 

このような空気中のちり、ホコリ、水蒸気といったものは、夜の星が美しく見えるかどうかにも、大きく影響している。

台風や強い風が吹いた次の日、あるいは大雨が降った後、星がとても綺麗だったという体験は、あなたにもあると思う。
そして、寒い冬の季節は、日本は気象条件的に夜空が美しく見える時期なのだ。

 

寒気団に包まれるようになる秋~冬の空は気流が少なく、密度が一定することで、星がゆらいで見えることが少なくなる。

また前述のような塵埃が減ることにより大気が澄み、温度が低い為に、モヤモヤと薄く広がっていたヴェール状の水蒸気が、極小さな氷となって除去される。
これらの作用により、ちょっと他の時期では見られないような、降り注ぐ星の世界、素晴らしい天体ショーが拝める。

同じ理由で、秋の山々や街の夜景が鮮やかにキラキラと光って見えるのも、寒い時期だからこその楽しみだ。

 

以前、椎名誠の本で、チベット人は星に興味が無いと書いてあるのを読んだ。
普段からあまりにも綺麗な星空を見慣れているせいで、感動や関心が無いのだという。

その話を読んで、なんて勿体無い!と思ったのと同時に、なるほど、、、人間とはそういうものかとも感じた記憶がある。
なかなか都会で生活する今の日本人には得られない、贅沢な感覚だろう。

ともかく、アウトドアから足が遠のきがちになるこれからの季節だけれど、寒い時期にはこうした楽しみがあることも知ってほしい。

何も高い山まで出かけなくても良い。ちょっとだけ都会から離れた小高い山にでも登り、頭の上の星光と、眼下に拡がる街明かりを眺めてみよう。

出来れば一晩、草むらに寝転がって、ぼーっとそれらを見ていて欲しい。

自分の中の、時間の流れが変わっていくのを感じることが出来ると思う。

 

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