毎年、雪の積もり始めるこの季節になると考えだすことがある。
それが何かといえば、
多くの人は、険しい山や森の中に入り込むという行為は、
けれど、実はそれが逆の場合もあるのだ。
夏草が生い茂り、背丈を超すようなヤブの森というのは、
一足毎に草木を踏み倒しながら、進む。
顔と体、
引っかき傷を作りながら体をかがめ、ひねり、進む。
相当進んだと思っても、実際の移動速度はせいぜい、時速1~
山深くまで入ってきたかなと思っても、
だが、冬にはこの状況が消えてしまうのだ。
雪の多い地域では、地表に生える草や小枝は、
雪上に顔を出しているのは、
結果、無積雪期には到底、
誰も足を踏み入れていない、雪に覆われた森の中。
ダケカンバの林を抜けていくと、
立ち止まり、
地球上で一人きりになってしまったような錯覚さえ覚える、
バーナーで沸かしたお茶をマグカップに注ぎ、
冬の時期にだけ出現する、他人にはそうそう見ることの出来ない、
夏のキャンプとは違う、ましてや管理されたキャンプ場では味わえない景色、空気。
無論、雪の上を歩き、野営を行うには、それなりの装備が必要になってくる。
これまで何度か、このコラムでも紹介したスノーシューや、
これらはスキーやスノボと違い、練習すること無く、
空ならばパラグライダー、
健康な脚さえあれば、誰でもすぐに、
まだやってみたことのない方は、この冬、
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