唐突だけれど、あなたに質問。
ナイフとは、何をする為の道具だろうか?
そりゃぁ物を切るためのものに決まってるじゃないか!
と思ったアナタ。残念だが、、、50点。
ナイフの本当の目的は、
“道具を作り出すための道具”
であるということが正しい(個人的な考えだけれど)
ただ単に、木やロープを切るという使い方をすることも確かにある。
しかし、刃物の本質は、その先にある。
竹を切り、割って食器を作る。
折れてしまったテントのペグを、木の枝を削って作り出す。
ハンモックを作成するために、1本の長いロープを切り揃える。
素材を加工し、キャンプ生活のための品を製作する最も基本的な道具が、ナイフの真髄だ。
時々、キャンプ用のナイフは持っているけれど、あまり使った経験が無いな~という話を耳にすることも多い。
便利なアウトドア用品が沢山発売されている現代。
現場で必要な道具を作るという必要があまり無いからなんだろうと思っている。
なにせ、お金さえ出せば、優れた専用品が手に入るのだから。
でも、金を使わなくても知恵と少しの技術があれば、、、
野山にある素材を使って、自分の手で道具を生み出す。
必要最小限の機能を持ったシンプルな道具を作ってみる。
これ、賢い節約術と、何より楽しい遊びになると思わないだろうか?
年に数度しか使わない道具達を、少ない小遣いを使って購入し、運ぶ手間を掛けて持っていったのにあまり使わなかった、、、
なんて経験、多分あなたもあるのではないだろうか?
自分達がいる場所から得られる材料を使って作った道具達。
それらはキャンプの風景に馴染んでとても似合うものだ。
無機質な金属や派手な色のプラスチックの工業製品では醸し出せない情景。
周りと溶け込んだ色合いの、自然と調和した手作りの品々。
それは素朴だけれど機能的で、アウトドアの風景に素敵な雰囲気を演出してくれる一品になる。
そんなこと言われても、やったことない者にとってはなかなかハードルが高いよ。。。
そういう意見もあると思う。
だが、刃物の安全な扱い方も、木材に刻んだり穴を空けたりといったナイフワークも、実はそれほど難しいものでもない。
まして、売り物の木工品を製作しようという訳でなく、自分達が使う、野営の日常品としての道具なら、多少の不出来は問題ない。
なので、安全で基礎的な取り扱い方法さえ学んだら、あとは取敢えずやってみる。それがまず第1歩だろう。
キャンプの夜、焚き火の脇で何か一つ、簡単なウッドクラフトにチャレンジするところから始めてみるのが、楽しいと思う。
単純なポットハンガー一つ。竹を削った箸一膳。
そんなものでも、自分の手で、現場にあるものから生み出したという満足感が味わえる筈だ。
ナイフ1本さえあれば、どこででも生きていける。。
なんてことは有り得ないが、それでもかなりの可能性を拡げてくれるナイフ。
既にお持ちの方も、これから買ってみようという方も、こうした新しい角度から刃物を見てみると、野外生活が楽しく、幅広くなるだろう。
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