焚き火を扱いこなすコツは??

 

キャンプの楽しみ、またはキャンプに行く目的は何ですか?と人に聞くと、かなり多くの割合で”焚き火”と答えが返ってくる。

これは自分でもそう思うし、実際、色んな場所で色んな人から、同様の答えを何度も聞いてきた。

確かに、焚き火をしないキャンプでは、何か物足らなく感じるし、気分的に盛り上がらない。

野営地にもぽっかり穴が開いたような、まさに”火が消えた”ような、、そんな雰囲気が漂ってしまうのだ。。

焚き火は原始人のテレビと誰かが言っていたが、何をするでもなく、ずっと眺め続けていられて、その場の雰囲気をアゲてくれる。

テントや寝袋といった必須アイテムと同等か、それ以上になくてはならないものだと、個人的には思っている。

 

週末冒険会の野営スタイルは、この焚き火が中心。

基本、調理もほぼ全てを焚き火で行うし、照明もその場の雰囲気を壊したくないので、ランタンの明かりは最小限にして、あとは焚き火の明かりやろうそく、オイルランプで賄うことにしている。

実際、焚き火の持つ役割は野外生活の殆ど全てに関わっているもので、アウトドアでの最も重要なインフラだ。

その発する熱は、体を温める為の暖房となり、時には濡れた服を乾かしてくれる。

また食物を安全かつ美味しく調理してくれ、燃え上がる炎は周囲を明るく照らす照明ともなる。

こうして並べてみれば、人が生きていくのに必要な要素の、“衣・食・住”のすべてに係っていることが理解できると思う。

 

けれど、キャンプ場で回りを見渡してみると、調理はガスコンロ、明かりはLEDかガス、ガソリンといった人工エネルギーを使い、焚き火は焚き火台の上で燃えているだけ、、といった光景を目にすることも少なくない。

まあ、キャンプ自体が遊びなのだから、煩いこと言わずに好きにやればいいとは、私も思っている。

そういう意味では、料理や照明の為でなく、ただ純粋に燃やして楽しむ、趣味の焚き火というのも全然アリではある。

だが、同時にせっかくバンバン燃えているあのエネルギーを使わないのはもったいないという気持ちにもなってしまうのだ。

それに実際のところ、焚き火で調理を済ませられれば、高いガスカートリッジやホワイトガソリンを買う費用の節約にもなる。

またそれらを使用するコンロやランタンといった荷物も減るし、帰る前の掃除や帰宅した後の片付けの手間もいらない。

究極を言ってしまえば、現地で、ただで拾える薪で起こした焚き火で、料理や照明を済ませてしまえれば、荷物も少なく、手間もかからず、財布にも優しいという多くのメリットが生まれることになる。

 

けれど、そうはいっても実際はなかなか、、という声があがることも承知済みだ。

なぜ、焚き火を積極的に使わないか、その理由は幾つか思い浮かんでくるのだが、一番の理由としては、”火をコントロールすることが難しい”ということだろう。

家庭にあるガスコンロのように、スイッチを捻ればワンタッチで火が着いて火力調整もカンタン、、という訳にはなかなか行かない。

炎が大きければ近寄りがたいほど熱く、かと思えばちょっと目を離すと消えかけそうになっていたりもする。

おまけに煙が立ち込めてケムくて仕方がない等々、、焚き火が厄介な代物であるといった印象をお持ちのキャンパーが多いのが、結局のところの原因なのだろう。

確かに、焚き火の炎を自由自在に扱えるようになるには、かなりの練習を必要とするのは事実。

暑い日寒い日、風のある日や雨の日、一人の時や逆に大人数の時など、様々なシチュエーションで的確に火を調整するのは、至難の業だ。

 

とは言え、焚き火をコントロールするためには、幾つかのコツがある。

その中でも重要なのは、”何の為に火を燃やしているか?”という意識を持って焚き火をすることだ。

私は、焚き火には3つのステップがあり、その3番目のステップが、火の維持・管理であるという風に解釈している。

焚き火というと、どうしても火おこしの部分にばかり目が行きがちだが、それはステップの2番目に位置するもの。

火を燃やすには何らかの目的が必ずあり、それが例え趣味の為だとしても、それはそれで人それぞれ、美しく楽しい理想の燃やし方というものがある筈だ。

この3番目のステップを考えて焚き火をすることで、格段に便利に焚き火と付き合えるようになる。

 

例えば、料理が目的であれば、熾火を多めに蓄えておき、その後で料理毎の調理法に適した火の出し方と炎の大きさを変える。
(調理に適した焚き火については、こちらのコラムを参照してほしい)

また、みんなで火を囲んで盛り上がりたい時には、よく燃える中くらいの太さの薪を数本くべて、炎が少し大きくあがるようにすれば、火を囲む仲間が明るく照らし出されるだろう。

そして、晩秋の寒い夜、一人焚き火の脇で眠る野営の夜などには、朝までじっくりと燃え続けてくれる火が必要だ。
そのためには太い薪を並べて、その間に燠を挟むようにして燃やす方法が効果的かもしれない。

こうしたように、目的に合わせた燃やし方を幾つかマスターすれば、かなり上手に焚き火ができるようになる。

 

目的に合わせて、必要な時に、必要な火力を、素早く。

この言葉を頭の片隅に置いて、次回からの焚き火にチャレンジして欲しい。
火を操れるようになれば、あなたの野営ライフが大きく豊かになることを約束する。

 

 

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