大人向けキャンプ・焚き火・アウトドア体験創造集団「週末冒険会」
コラム

野外生活の質を向上させるロープワーク

キャンプの魅力を語る時、よく言われるフレーズの一つに、”不便を楽しむ”というものがある。
要は不十分な生活環境の中でも、自らの知恵や工夫で暮らしを作る楽しさ、、ということだ。

けれど、これはあくまでレジャーとして1,2泊の短期を過ごす上だから言えるセリフ。
もし1週間や10日、あるいはそれ以上の長丁場を野外で寝泊まりすることになるとしたら、こんなことは言ってられないだろう。

そうした際にはキャンプ生活の質を上げる為、手に入るものやあるもので工夫する必要が出てくる。

この時に重要となるのが、いくつかの基礎的なテクニックだったり、極シンプルだが汎用性の高い素材だ。
その筆頭ともいえるのがロープであり、またそれを使いこなすロープワークである。

三脚縛り(出典:BE-PAL

このロープワークというものに対しては、難しそう、苦手だな、、と感じる方も多いかもしれない。
けれど普通~ちょっとレベルを上げた程度のキャンプであれば、複雑な結びを何十種類も覚える必要は無いと言える。

それよりも重要こと、それは簡単確実で応用範囲の広いロープワークを数種類、身に付けておくこと。

それだけで野外生活に便利なアイテムを作成することができ、結果として快適性と利便性、また効率化といった暮らしのクオリティをグンと上げることが可能になる。

私はロープワークを以下の4つのカテゴリに分類しているのだが、そのカテゴリー毎に2から3種類ほど身に付けておけば、通常+αくらいのキャンプならば十分役に立つ。

【ロープのカテゴリ】

1,ロープ同士をつなぐ結び(例:本結び、テグス結び等)

2,樹木や柱にロープを結びつける(例:ふた結び、巻き結び等)

3,ロープで輪を作る結び(例:もやい結び、バタフライノット等)

4,工作物を作るための結び(例:はさみ縛り、三脚縛り等)

これらの中で、最も有用性・汎用性が高くまた簡単に覚えられるのが、”ふた結び”だ。
本来の柱にロープを括り付けるという使い方だけでなく、結び目部分がスライドすることで、輪っかの大きさが自在に変えられる(=締め付けたり緩めたりできる)という特徴を利用することで、多数の利用法があるので、一番初めに身に付けるべきロープワークとして、このふた結びをセレクトしている。

出典:Tarzanweb

では、これらを利用して作ることが可能な野外生活に役立つアイテムとは、どんなものがあるのだろうか?

その答えは無限で、作り手のアイデアと手間暇さえあれば、相当なレベルものまでを作り上げることができる。
その最も極端な例でいえば、丸太をひもで縛りあげて作るツリーハウスが挙げられるだろう。

但し、ツリーハウスのように大きく複雑で、時間も工数も必要なモノは多少の長期間とはいえ、数日程度の時間枠の中で作成するのはあまり現実的ではない。
これらはその現地で居住、または相当の長時間を生活するという前提だからこそ作られるものだからだ

 

その点でこのコラムを読んで頂いている皆様の場合、現実的にキャンプで役立つものとなると、せいぜい数時間で楽しみながら作れるアイテムというのがリアルな線になってくるだろう。

ということで、ここからはどんなものがあるか、幾つか具体的に紹介してみたい。

 

1,三脚(トライポッド)

全ての野外工作物の基礎になるものがこの三脚だ。
最も一般的な使い方としては、焚き火の上に鍋やポットを吊り下げるという目的だが、応用するとかなりの使い方が可能となる。

2,立ちかまどいちいちかがむこと無く、立った楽な姿勢のまま調理を行える野外キッチン。
複数同時調理や、雨天時にはタープの下に移動して使えるなどのメリットがある。

3,簡易トイレ三脚の中間部分に木の横棒を渡した、簡易的なトイレチェア。もっと簡易に三脚のみで作成してもOK。

4,スモーカー三脚の中に食材を吊るすなどした上で、ビニール袋などで覆って下で火を炊き煙を出すことで、簡易的な燻製器となる。

5,Aフレームベッド立ちかまどと同様の作りのベッド。
雨でぬかるんだり、虫の多い地表で眠るストレスを無くしたり、毎日硬い地面に体を横たえていると、さすがに疲れが抜けない、、という方などには最適。

 

上記以外にもアイデア次第で、沢山の応用例が考えられる。
こうした構造物を作る時に重要なのは、あくまで機能的に十分、というラインで道具を作るということだ。

何もメーカー製の品のようなクォリティを目指す必要はなく、自分たちが使う上で十分、機能すれば、あとは多少の不格好さや仕上げの甘さはご愛敬。
それよりも重要なのは、確実に機能するものをできるだけ手早く、作り上げることだ。

このGWにキャンプに行かれるという方、時間があるならば是非、こうしたものを作ってみるのも楽しい上に実用的で便利なのでお勧めだ。

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