大人向けキャンプ・焚き火・アウトドア体験創造集団「週末冒険会」
コラム

スイスアーミーナイフが固くて開けられない

多機能と携行性を追い求めたツール

人間は猛獣の牙を持たない。

その代わりに長い進化の過程で獲得してきたのが、様々な用途に使える”指”という万能ツールだ。
アウトドアに興味があるなら知らない人はいないであろう、スイスアーミーナイフ。
十得ナイフなどとも呼ばれ、ナイフの刃だけでなく、缶きり、はさみ、ドライバーなど、様々な機能が付いているのはあなたもご承知だろう。

以前にもこのコラムで書いたような気がするが、アーミーナイフについているそれぞれの機能は、独立した1個の道具としては物足りない。
ねじ回しなら専用のドライバー、はさみなら大きく握りやすい普通のはさみのほうが、使いやすさや性能は優れている。

しかし、多くの道具を持つことの出来ない野外活動においては、多少使いにくくとも、何とか使うことができるというのは、利点である。
必要にして十分、その代わり、多目的に使える。これがサバイバルやブッシュクラフトでは大切なのだ。

人間の指も、物を切ったり、穴を開けたりするには不十分だが、その代わりに、様々な道具を握り、使いこなすことが出来る。
そう考えると、スイスアーミーナイフは、われわれの未熟なだが多機能な指の延長にある、進化した指先とも言えるだろう。

 


限られた装備と自分の技術で、自由に野営を行う。
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なるほど!なメーカーの回答

その代名詞とも言えるビクトリノックス社が、創立130年を記念して、2月中旬に渋谷で展覧会を行っており、以前にある参加者から、”アーミーナイフって、固くて刃を起こすのが難しい。。”との話を聞いたことがあり、思えば自分自身も同じような思いをしたことがあるのに気付いた。

そこで、この展覧会に出掛ければ、何か上手い解決法をメーカーの人間から聞けるのでは?と思っていたのだが、、
気がついたら、開催期間が既に過ぎていた、、
それでは仕方ない、直接問い合わせしてみるかと、メールを送ったところ返ってきたのが以下の返信内容。

”早速、ご質問に回答いたします。各ツールの開閉に加えられる力には、個人差がございます。

確かに女性や、爪の弱い方などの場合、開閉に苦労するという話を聞くこともございます。

その場合、弊社でご案内している方法としてはコインなど、薄く硬いものを親指と人差し指でつまんでいただき、親指の爪代わりとして各ツールの溝に引っかけて開いていただくようにご提案しております。

やや慣れが必要ではございますが、爪を傷めることなく開閉が出来ると思います。ぜひ、お試し下さい。

また、しばらくお使いになっていないスイスアーミーナイフの場合、油脂などが固まってしまい、どうしてもスムーズに開閉が出来ないときは弊社でオーバーホールやメンテナンスも行います。
ご希望の場合は、下記の修理センターまで対象商品をお送りください。”
(一部抜粋)

 

特に女性におススメ

言われたとおり、コインで刃を起こしてみると、確かに無理なく開くことができた。
これならば、女性や子供でも難しくはないレベルだ。
特に、10円玉などよりも厚みの少ない1円玉のほうがやり易いようだ。コイン程度ならば、野外に出る際にも持っているだろう。

そうでないと、道具を開ける為に他の道具が必要なのでは、小型万能ツールの意味がない。
お洒落に爪を伸ばしている女性などには、是非知っていて頂きたい情報である。

 

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