キャンプに出掛ける動機、それは人それぞれだと思うが、それでも共通した理由として挙げられるのは、
”休日にのんびり自然の中で過ごしたい”、”身も心も自由になれる、開放的な時間と空間で楽しみたい”
というようなものだろうと思う。
けれど、シーズン中の週末は、多くのキャンプ場がファミリーやグループでごった返す。
そうした場所で何度かキャンプすると、自然に思うようになるのは、、、
”折角のキャンプ、出来れば静かに自分達だけでノンビ~リ過ごしたい”
”仲間内でおしゃべりや音楽を、時間を気にせず、夜遅くまで気兼ねなく楽しめる、そんな環境で寝泊まりしたい”
といった願望だ。
だが、なかなかそうもいかないのが現代日本のキャンプ場事情でもある。
何せ、今のキャンプ場はさまざまな規則が設けられている所も多い。
直火禁止に始まり、立木を利用した遊びや道具を作ることへの制限。
地面の掘削禁止で、雨除け用の側溝を掘ることもできない、、
などだ。
正直、自然の中でのびのびと自由に遊んだり、大地の地物を利用して、色々な創作行為を行うことなど、管理されたキャンプ場ではほぼ難しいのが実情。
無論、その背景には、一部のキャンパーによる不作法、モラル違反が影響しているもの事実ではあるのだけれど、、、
けれど、やっぱり自由に自分達で好きに過ごせる、プライベートキャンプ場が欲しい、、
せめて、週末冒険会のメンバーだけにでも、気兼ねなくノビノビと楽しんでもらえる、そんなベースがあったら、、、
そういう想いは、数年前からずっと抱いていた。
それが現実味を帯びたのが、1昨年の秋。
東京から長野の八ヶ岳へと、拠点を移したのが始まりである。
四季を問わずアウトドアを行うのに都合の良い環境を求めてのことだったのだが、正直、当初は具体的な計画などゼロだった。
けれど、移り住んで半年ほど経った頃から、様々な計画(妄想)が頭をよぎり始めたのである。
その一つが
”山の土地を買って、自分達でキャンプ場にしたら良いのでは??”
というプランだった。
遠い昔、父親が地元の山の奥に土地を買ったことがあると聞かされた記憶。
確か、購入した年齢は今の自分と同じか、少し若かった位の頃の話の筈だ。
ということは、そんなに高くない価格で購入できたのかも??
ということで調べてみて、驚いた!
山の値段は、(場所にもよるが)一坪数百円~で売られている事実を知ってしまった。
それはなぜか?と言えば(立地にもよるが)、山林は一般的に利用しにくく、価値が低いことが大きな理由だ。
林業衰退により生えている樹木も売れず、また傾斜地で街場から遠かったりすると、上下水道や電気のインフラも無い為、住宅建設にも向かない。
またそもそも、建築基準法により家を建てることが不可能な土地も数多くある。
そんな訳で、そもそも買いたい人が少なすぎるために、商売として成り立ちにくい為に、物件としての数も少ないのが山林なのである。
けれど、中には私を含めた少数派もいて、人里離れた場所に隠れ家別荘が欲しいというようなニーズに向けたビジネスも存在している。
例えば、こんな専門業者もあったりするのだ。
山林バンク http://sanrinbank.jp/
山林売買.net http://www.sanrin.net/
田舎暮らし・不動産ステーション http://www.hj-station.com/inaka/
ただし安いのにはそれなりの理由があるようだ。
よ~く物件情報を見てみると、安いといっても大都市圏に近い場所の山林は、それなりの価格にはなる。
また、軽井沢に代表されるような人気の避暑地、観光地エリアも高値になりがちだ。
加えて、山林の殆どは電気、ガスはもちろん、水道も来ていない場所。
自分達のベースキャンプ場として使うならば、最低、水くらいは何とかしたいとは思うだろう。
近隣まで上下水道が来ているならば、そこから引き込むことも出来ると思うが、工事費がネック。
実際、私の経験談でもあるのだが、場所によっては土地の取得費よりも高かったりする場合もある。
となると、井戸を掘る必要が出てくるが、これがまた費用が掛かる、、
などなど、安さに惹かれて土地探しを始めたはいいものの、これらの障害に阻まれてなかなか理想の土地が見つからないまま、半年が過ぎた。
そして、それまでの経験から、市場に出回っている物件の中から希望通りの立地、環境、価格の土地を探すのは諦めた。
で、どうしたかというと、まず場所ありき、ベストな山林を探してからその土地のオーナーに直談判したのである。
これが結果的に大成功!人里離れた緩やかな南斜面の山林を破格で手に入れることが出来た。
カラマツや広葉樹が生い茂る森の中は、少し開拓の手を入れるだけで理想的な野営フィールドとなる。
豊富に拾える薪と、直火での焚き火。それが可能にする、様々な焚き火の方法とかまどのバリエーション。
普通のキャンプ場では絶対許されないような燃やし方にもチャレンジでき、練習することが出来る。
また、樹木を自由に伐採することもOK。
無論程度問題ではあるが、節度を持って木を伐り、野営の道具として利用するのは、私の理想とするベースキャンプでは推奨される行為だ。
三脚やクレーン、ベッドやシェルターなど、ロープワークとの組み合わせで作るアイテム。
それらを楽しみ、自然から得られる資源を活かす工夫とアイデアを磨くことは、何よりの野営練習になる。
普通に考えれば、一般人が自前のキャンプ場を持つことは、現実的にかなり厳しい。
購入費から始まり、樹木の伐採やその後の管理、またそこまで通う交通費や時間的な余裕の問題など。
実際問題、その場所に住まない限りは、費用対効果を考えると割が合わないのである。
けれど、自分達のプライベートキャンプ場を持ってるって、別荘や高級外車よりも魅力的だ。
自由に、気ままに過ごせる、大人の遊び場。
子供の頃憧れた秘密基地をホントに作れるなんて、夢が拡がるとは思わないか?
このベースを自分達の手で作り、自分達の基地として使ってもらえるよう、週末冒険会の参加者には開放する予定だ。
興味があるならば、迷わず問い合わせして欲しい。
こうしたスタイルのキャンプが出来る仲間が増えることは、とても嬉しいことなのだから。
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