Vango Zenith 200 1~2人用テント

 

ソロ、または2人でのキャンプ旅に適したアドベンチャー用テント
悪天候に強い頑強な構造がもたらす高い安心感と、設営・撤収の簡便さが特等。
初中級者のソロテント入門用として、また装備の重量をさほど気にしない、車やバイクでのキャンプ用に最適。

スペック

寸法(外寸):全長245㎝ / 全幅 180㎝ / 高さ105㎝zenith-200 size
寸法(内寸):全長215㎝ / 全幅 125㎝ / 高さ95㎝
収納寸法:長さ45㎝×直径12cm
重 量 :約2.1㎏
収容人数:大人1~2人
耐水圧 :5,000mm
設営時間:約7分

 

レビュー

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【形状・寸法・重量】

人が寝起きする最低限の床面積にプラスして、起き上がった際の上半身、頭部が位置する空間を、アーチ状のポールによって確保するデザイン。
軽量・コンパクト化と過ごし易さの折り合いが調度良く付いており、2人用を1人で使う分には全く気にならない居住性です。

バックパッキング用としては、重さ、寸法共に2人用として許容できる限界の大きさです。
1人での使用がメインならば、もう1サイズ下のモデルがベターでしょう。

付属してくるペグはアルミ製のピンペグ。
軽量ですが強度面では劣る為、質の良い物を別途購入することをお薦めします。

尚、本体、フライ、グラウンドシートそれぞれのリペア用素材が付属しており、またポールのショックコード、ガイラインもスペアがちゃんと入っているので安心です。

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【素材・構造】

構造は本体+フライシートのベーシックな作り。
1本のポールがアーチ状にセットされるだけのシンプルな構造なので、一度組み立てれば誰でも理解できる、単純構造な点が特徴です。

本テントの大きな特徴は、フライと本体を一体化したまま設営、収納が可能という点です。
テント本体(インナーテント)はフライシートに吊り下げられるようにして接続されていて、ポールは外側のフライシートのスリーブに通すという構造になっています。
つまり、テント本体を建てて、その後にフライを被せるという、従来のテントのような手間がなく、一発で設営できることを意味しています。

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このメリットは単に時短だけでなく、雨天時に本体を濡らすことが無い事。
移動が伴う連日のキャンプの際、朝の撤収時に濡れたテントをまたその日の夕方使うのは、出来れば避けたいものです。
特に少人数用テントは狭く、インナーテントに体が接触しやすいので、雨に本体を晒すことがないというこのメリットは嬉しいポイントになります。

また、本体を取り外してしまってフライシートのみで設営すれば、前室も含めた広い空間を確保できるので、2~3人用のシェルター代わりにも使えます。

Vango社が特許を持つTBSⅡバンドシステムは、ポールをテープ状のスリングで繋ぎ、テンションの強さを調節することで、強風時にも本体の剛性を保ち、揺さぶられに強い機能を持ちます。

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フライシートは70デニールのポリエステル生地に防水加工、耐炎加工が施され耐水圧5,000mmのハイスペック。
これは平均的な日本のテントに比べて2倍以上の耐水圧で、相当な豪雨にも耐えられる数値です。
しかしその反面、蒸し暑さや結露の原因ともなりかねないのが気にかかる。

同じくグラウンドシートも70デニールポリエステル製で、こちらの耐水圧は更に上を行く6,000mm。
床に関しては耐水圧が高いのに越したことはないので、ありがたい数値と言えるでしょう。

尚、フライ、本体共に、工場で縫い目に防水シーム加工済。

ポールは標準的な直径8.5mmの7001-T6合金製、9分割で構成されています。

またメインポールとは別に、テントの両端を立ち上げ、頭と足元の通気を確保するためのキャノピー用ポールも付属。
側面のフライシートドアは、トレッキングポールなどを立てて、ミニタープとして使えるよう、ハトメ穴が付いています。

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フライシートドアを開けると、オレンジ色の通気性の高そうな本体生地に、楕円形のダブルジッパーが付いたドアが備わっています。
ドアはこちら側1つですが、これはソロ用テントとして重量の軽減と引き換えの結果でしょう。
その為、風の抜けを考えると、蒸し暑い夜には風向きを考えて設営するなどの工夫が必要かと思われます。

携行重量の問題から、タープなどを持ち歩くことの出来ないソロトレッカーにとって重要なのが、テントの前室。
雨天時の調理スペースや、雨に当てたくないが室内には持ち込みたくない荷物の保管場所などとして、実は重要な役割を占めています。

その前室だが、幅こそ50cmと十分であるものの、フライシートとの間に生み出される空間は広いとは言えず、実際の印象は必要最低限というところです。
但し、この点は前述したように、フライドアをミニタープ状に使うことで、ある程度解決できるでしょう。

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【組立・収納】

上記にあるように、設営はポール1本を通すだけと簡単ですが、非自立式のデザインの為、ペグダウンは必須です。
頭と足元を各4箇所ずつ固定する必要があるので、硬い地面や岩場のような場所ではなかなかペグが刺さらずに、設営に手間取る可能性があります。

撤収も本体とインナーテントを接続したまま行えるので、畳み時間が短縮でき、素早い撤収が可能です。

そして秀逸なのが、大きく口を開けられる巾着袋方式の収納袋です。

従来のテント収納袋のように、ギリギリの寸法に作られているのではなく、ゆったりとした大きさがあり、最後にストラップで締め上げることが出来るようになっています。

このデザインのおかげで、時間が無かったりして多少アバウトな畳み方になっても、素早く袋に突っ込んで最終的にはそれなりにコンパクトに纏められます。
時短と片付けのし易さとを兼ね備えた、隠れた大きな特徴と言って良いのではないでしょうか。

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【ブランド】

製造メーカーの”Vango”社は1966年創立の、イギリス・スコットランドに本社を置く企業。
テント、寝袋ほかファミリーキャンピング用からエクスペディション用まで、各種アウトドア用品を製造販売しています。
英国ボーイスカウト協会、デューク・オブ・エディンバラ公章(イギリスの青少年育成プログラム)の公式パートナーでもあり、EU圏では高い知名度を誇ります。

 

【総評】

雨風に対する高い耐候性と、必要十分な生活スペースを確保しつつ、重量とサイズを抑えた設計で、ソロ又は2人用として色々なキャンプで使える、使い勝手の良いテントです。
同じデザインのテントが複数、競合他社より発売されているが、価格と品質、使いやすさのバランスが取れた一品です。

管理されたキャンプ場でのオートキャンプよりも、旅していく中で毎日、雨風に打たれながらも、確かな睡眠をとることの出来る寝床として使われるのが本来の姿の、アドベンチャーテントです。

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